|
|
「えー、うっそー!?
ありえなくない?」
助手席の君は眉をしかめて
窓の外を睨む
「だから言ったじゃん
今日は雨が降るかもって」
僕のクルマの中には
傘は2本常備しているけど
ただ問題だったのは
君の誕生日に
僕がプレゼントした
君のお気に入りの
スウェードのブーツを
はいてきたことにある
悪いことに
これから行くところは
舗装も石畳もない道を
歩いていかなきゃならない
「どしましょか、お嬢さん」
苦笑交じりに僕が尋ねると
君は真顔で
「おんぶ!」
と答えた
その表情を見せたときの君は
もう僕には手におえない
言われるがままに
人ごみの中を
君をおんぶして進んだ
そりゃあ多少は
人目は気になったけど
僕の背に乗る君は
嬉しそうだし
こんな密着感持ちながら
歩くのも
案外悪くない
しょっちゅうは
困るけどね
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=searidcity
|
|